【ご報告】ニコゼミ2020 セッション3 病院からおうちへ

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11月10日(火)に行った「ニコゼミ2020 専門職のための“互学”のすすめ
セッション3 病院からおうちへ「3-1 病院から在宅への移行期について」のご報告です。

 
今回のハナシテさんは、福岡大学病院地域医療連携センターで病院と地域の橋渡しをしている村山順子さんと、当法人の代表である森山淳子です。

今回は13名の受講生(看護師6名、保育士3名、理学療法士1名、作業療法士1名、特別支援学校教員1名、介護士1名、相談支援専門員1名 )が参加してくださいました。

ハナシテさんからのディスカッションテーマ「病院からおうちに帰ることのイメージ、感じること」について話し合い、ハナシテさん二人が力を入れている退院支援についての話。その後は、フリートークで広く皆さんの話をお聞きしました。

 

“病院からおうちに帰ることのイメージ、感じること”

*以下、ディスカッションの内容・意見を一部抜粋し、ご紹介します。

[作業療法士] 理想と現実の差を知っていてほしい。病院から帰ってくるときに、期待をもって帰ってくることもあると思う。できないこととできることの現実をきちんと理解して退院できると良いと思う。

[看護師] おうちの様子を想定されているかが大事だと思う。おうちでの生活と入院生活は離れているように感じる。もちろん医療は大事だが、日常生活は見えなくなりがち。いかに日常生活を考えられているかが重要。

[介護士] 準備が整う前に退院してしまう。お母さんに医療的なことを教えて、退院してしまうので、お母さんを医療者にしてしまう。親になる準備も必要。

 

ニコゼミ3回目となりましたが、病院と在宅での生活を結びつけることについて話し合いました。
産まれて病院で過ごし、退院し、在宅が始まります。
病院にいる間に知識やスキルや心についても、様々な準備が必要でしょうし、在宅生活をイメージしておくことも重要です。
振り返りシートからも少しだけ抜粋させていただきます。「子どもと家族の支援する時に、どうしても所属してるところのルールとか、何となくここまでみたいな暗黙のルールに振り回されて、色んな可能性を自分で閉ざしていた部分があったなーと思いました。(中略)何が大事かをしっかり考えて、自分が出来る事を模索してみようと思います。」「病院の中でどうやって外部施設と連携した事業をすすめたのか、色々ご苦労もあったと思うので、詳しいアレコレを聞いてみたいです。」などの意見がありました。

回を追うごとに少しずつ議論が深まっていくように感じています。
引き続き、ニコゼミを進め、より充実した時間にしていきたいと思います。

 

4-復元
 

≪ハナシテさんプロフィール≫
3-1 病院から在宅への移行期について
●村山 順子(むらやまじゅんこ)
福岡大学病院地域医療連携センター入退院支援看護師。NICUの経験を経て、地域医療連携センターへ配属。新生児の退院支援、小児の退院支援に携わる。
 
●森山 淳子(もりやまじゅんこ)
認定NPO法人ニコちゃんの会代表理事。自身の障がいのある子どもとの生活の経験をもとにどんなに障がいがあっても心豊かに人生を生き抜くことをモットーとしてニコちゃんの会を設立。日々のくらし支えること以外にも、芸術や余暇活動、制度への提言など幅広く活動を行っている。
 


主催:認定NPO法人ニコちゃんの会
助成:タケダ・ウェルビーイング・プログラム2018
協力:福岡大学病院小児等在宅医療推進事業