【報告】ニコゼミ2020 セッション2 “こども”であるということ

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10月27日(火)に行った「ニコゼミ2020 専門職のための“互学”のすすめ
セッション2 “こども”であるということ「2-1 発達すること・育つことについて」のご報告です。

 
今回のハナシテさんは、入院中の子どもたちが病院の中で勉強をする院内学級で「ホスピタル・クラウン(道化師)」としてこどもたちとかかわってきた副島賢和さん、旭川短期大学幼児教育学科教授で発達心理学、難病とともにあるこども、きょうだい、家族の心理社会的支援を専門とされている佐藤貴虎さんのお二方です。

今回は13名の受講生(医師1名、看護師4名、保育士3名、理学療法士1名、作業療法士1名、特別支援学校教員1名、介護士1名、相談支援専門員1名 )が参加してくださいました。

ハナシテさんからのディスカッションテーマは前半と後半で2つあり、
前半:こどもってなんだろう
後半:こどもとのかかわりで大切にしたいこと
について話し合いました。

 

“こどもってなんだろう”

*以下、ディスカッションの内容・意見を一部抜粋し、ご紹介します。

[医師] 言葉を発することができない赤ちゃんや障害がある赤ちゃんに熱量を傾けている。そのようなこどもの代弁者でありたいが、代弁となると自分の願いになってしまうことがある。そこに気をつけていて、こどもの存在そのものを大事にしていってもらいたい。その子がそこにあるということからブレないコツは?

[ハナシテさん(副島さん)] 言葉を発することができないこどもの話を聞くとなると、どうしてもすぐに言語化を求めてしまう。感情の言語化、感情の社会化が必要で、「聞く」ではなく「受け取る」必要があると思う。

[ハナシテさん(佐藤さん)] ひたすら謙虚であることや畏敬の念を持つことは、大事といっているが、時々「子どもだからね」って思ってしまうときもあり、自分自身も反省の日々。

[看護師] NICU(新生児集中治療室)で働いているが、子どもたちが家庭を知らないことが多い。当たり前のことが経験できなくて、日常が過ぎていく。添い寝してもらう安心感を感じられなかったり、この子がここで育ったら大事な部分が抜け落ちるという感覚あった。

 

“こどもとのかかわりで大切にしたいこと”

*以下、ディスカッションの内容・意見を一部抜粋し、ご紹介します。

[看護師] 一人の人として、個人個人の関係としてかかわるようにしている。

[保育士] 共感と書いた、楽しさも辛さも共感して言語化していくことを心がけている。

[看護師] (ケアの面で)嫌なことをするのが多い立場にいるので、一緒に楽しむということを大事にしたい。支援とかではなくこちらも元気をもらっている。

[保育士] 就学前の支援をしている。代弁者になるということを考えている。その子が必要としていることを冷静に捉えようと思っている。保護者とのズレもある。

[作業療法士] 何事も本気でかかわるようにしている。訪問リハをやっているためご自宅に伺うことが多く、近所のにいちゃんがやってきたという感覚で行っている。

[相談支援専門員] 一つ笑顔をというのを出した。制度のマッチングなどを行っていくのが仕事だが、関わった人に笑顔になってもらいたいと思う。

[介護士] 自分の全てを使って子供を感じる。アンテナを大きく。

[ハナシテさん(佐藤さん)] 応答性を大切にしている。子どもと関わるときは。子どもが何かを発してもらったことを何か具体的なかたちで返していく。ほんとに望んでいるものではないのかもしれないけど、、試行錯誤しながらだと思う。「受け取っているよ」というのをちゃんと伝えていく。その積み重ね。

[ハナシテさん(副島さん)] こどもを真ん中に置いたチームになったほうが良いと考えている。こどももチームの一員であるという形で。みんなが課題を真ん中に置いて考えたほうがいいと思うし、こどもはヒントをくれる。あと、エネルギーのないこどもと関わるときは、その子の感情を一緒に味わっていくことが大切だと思う。

 

今回ニコゼミ2回目となりましたが、その中でも一人一人が他職種の人の話を聞いて、自分とは違った角度からこどもとのかかわり方を再考できたのではないかと思います。
振り返りシートでも、「保育士は代弁者になりうる職種ですが、医師も同じように感じていることを知ることができました」、「他職種の関わっているチームの仲間たちとよく話をしてそれぞれがどう感じるかを確認したい」、「まずは自分が子どもであればいのかなってふと思いました」などの意見がありました。

運営としての課題は、オンライン会議で如何に受講生どうしの関係を深めるか?です。
引き続き、ニコゼミを進め、より充実した時間にしていきたいと思います。

 

7 のコピー
 

≪ハナシテさんプロフィール≫
2-1 発達すること・育つことについて
●副島 賢和(そえじままさかず)
昭和大学大学院保健医療学研究科 准教授 昭和大学附属病院内学級担当。学校心理士スーパーバイザー。
東京都公立小学校教諭として25年間勤務。06〜13年品川区立清水台小学校「昭和大学病院内さいかち学級」担任。2014年4月より現職。北海道・横浜こどもホスピスプロジェクト応援アンバサダー。福岡県生まれ。
著作『あかはなそえじ先生のひとりじゃないよ』(教育ジャーナル選書/15年)『赤はな先生に会いたい!』(金の星社/18年)等。
 
●佐藤 貴虎(さとうたかとら)
旭川大学短期大学幼児教育学科教授、英国マンチェスター大学にて博士号取得。発達心理学、難病とともにあるこども、きょうだい、家族の心理社会的支援を専門とする。旭川市こども子育て審議会会長、北海道幼児教育相談員エリアスーパーバイザー、上川圏域障がい者が暮らしやすい地域づくり委員会委員など公職多数。また、一般社団法人北海道こどもホスピスプロジェクト代表理事として、北海道にこどもホスピス設立を目指して活動をすすめている。
 


主催:認定NPO法人ニコちゃんの会
助成:タケダ・ウェルビーイング・プログラム2018
協力:福岡大学病院小児等在宅医療推進事業