【ご報告】ニコゼミ2016 セッション1 身体を介した交感の講座

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9月22日、
ニコゼミ2016 最小で最大のコミュニケーションに出逢う!!!」の
セッション1の第3回目 身体を介した交感の講座を開催いたしました。

見学の方などもいつの間にか受講生と一緒にワークに入り、大人数での講座となりました。

 

まずは、身体を床に横たえ重力に逆らわない身体を感じることから始まります。
その後ムリなく立ちあがっては脱力して床に寝そべるを繰り返します。
自分がアメーバになったように動いたり、植物が芽吹くように10分間かけて立ち上がったり、
ひとりで自分の身体と対話するような時間を前半体験します。

そして、後半は二人組になり、
肩をたたき合って、お互いに人に触れることになれていきます。
その後、相手に全身を委ね、足や手を引っ張られたり、頭を持ち上げられたりする感覚を体験します。
同時に、委ねられる方は、人間の重さを実感することにもなります。

人と触れあった後は、触れないことに移っていきます。
まずは、エアー風船バレー!
大きな風船にしてみたり、小さな風船にしてみたり、本当に風船バレーをしているよう。
次は風船ではなく、気を投げ合います。
まるでカメハ〇ハで攻撃するように、はたまた超能力で相手を動かすように、色んなカタチの“気”を送り合い、
みんな初めて会った人とは思えないほど、打ち解けていました。

最後には、背中合わせでお互いの体温を感じ、ひとつの塊りのようになったら、
またひとりひとりの個体に分かれ、床に寝転んで身体の重さを感じて、ワークは終了です。

 

『動けないということは圧力がかかっているということ。だからこそ、立ち上がってくる質感がある。』
と、講師の岩下徹さんはおっしゃっていました。
ひとつひとつのワークをするにつれて、まるで人間という枠が外れていくようなそんな感覚を覚えたのではないかと思います。
それによって、つながれるものがあることや、交感することができるということも感じられる時間でした。
また、自分と向き合うことが他者や世界と向き合うことに繋がることも同時に想起されます。
身体と心と自分と世界となにもかもが溶け合っていく、それがもしかしたら“交感”の第一歩なのかもしれません。

 

受講生の感想をご紹介します。

「動きに制限をかけようとしても、ついついクックク!!と動いてしまい、うまく制限をかけられませんでした。」

「最小で最大のコミュニケーションって、私たちはそのちょっとした動きや変化をどれだけ見つけられるかなのかなと思いました。」

「名前も全然知らない人と最後は背骨がつながったみたいになって面白かったです。」

「イメージで動くと身体が開きやすいのかなと感じたので、疲れた時などに使えたらなと思う。身体の感覚や、その時の気持ちにもっと目を向けていきたい。」

「身体にハンデがあると、『動かしたいのに動かない』というもどかしさがあるのだろうかと考えたりしたけど、自分の身体がしたい動きをするんだから、それぞれの動きの楽しさや気持ちよさがあるんだろうなと感じた。」

 

次は、12月11日の「視点をずらす思考の講座」です。
最小で最大のコミュニケーションに出逢うために、どんな講座になるのかお楽しみに!

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〔講師紹介〕
 岩下 徹 (いわしたとおる)
即興ダンス/山海塾舞踏手。
<交感(コミュニケーション)としての即興ダンス>の可能性を追求。
かつて精神的危機から自分のからだを再確認することで立ち直ったという経験を原点とするソロダンスは、
等身大のからだひとつで立つことから始まり、場との交感から生まれる即興として踊られる。
滋賀県/湖南病院(精神科)「ダンスセラピーの試み」を継続実施中。

 
主催 : 認定NPO法人ニコちゃんの会
助成 : タケダ・ウェルビーイング・プログラム2015
協力 : 福岡市立南福岡特別支援学校、九州大学長津結一郎研究室、九州大学南博文研究室、CLCworks、art space tetra
後援 : 福岡市、福岡市教育委員会、九州大学大学院芸術工学研究院ソーシャルアートラボ