ニコちゃんの会の講義

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ニコちゃんの会は、障がいのある子どもをもつ親の団体「ニコちゃん通信の会」が発端となっています。
ですので、親の立場や経験からの講話などは今までもよく機会をいただいておりました。
しかし今回は「ニコちゃんの会」となって新たに関わりはじめたスタッフが、大学の講義をさせていただく機会に多く恵まれましたのでそのご報告です。
年代の近い人から、そして当事者でも家族でもない、けれど現場にいる者から聞く話は、
学生さんにとっては、遠くの世界の話ではなく少し自分にも関係のある話と受け取ってもらえたのではないでしょうか。

 

今回は、3つの大学の生涯学習概論の中で、お話させていただきました。
ALSの方との五十音表を使ってのまばたきのみ会話を実際に授業の中で学生さんに体験してもらったり、
口と目の動きで読み取る会話の映像や演劇のダイジェストの映像を観てもらったり、
自分の意識が変わったときの体験の話をしたり、
学生さんに少しでもリアリティを持って講義を聴いてもらえるような内容としました。
 

授業後のアンケートでは、自らに引き寄せて考えてくれた感想が多くみられ、
ニコちゃんの会の活動や考えが、これからの社会を担う学生さんの未来のいつかどこかで、
ふと思い出してもらえるものであれば幸いです。

学生さんからの感想を少しだけご紹介いたします。

 

【6月22日 九州産業大学】

「聞いたこともない病気やまったく知らない活動があるんだと思いました。まったく知らない世界を知ったように感じました。でもそれは、これから自分が考えること、少しでも行動することで身近なことになるんだと思いました。」

(以下二つは明日から自分にできることは?という問いに…)

「自分に障がいはないが、だからこそ毎日を大切に生きようと思いました。

「認知症のうちのおばあちゃんとの会話をもう少し増やしたい。」

【7月14日 筑紫女学園大学】

「中学の時の道徳の授業のもっと深いところを聞いた気分でした。自分の中にある『何か』に気づくことの大切さを感じました。」

「今まで障がいの方のことを『障がい』という一つのグループ(集まり)としてみていたが、ひとりひとり思っていることや感じていることがあって、それは冷静に考えてみると当たり前のことだが、わかっていたようでわかっていなかった。今の私が恥ずかしく感じた。」

「正直、私と同世代の人が寝たきりで、身体をほとんど動かせることができない、という現実にすら少し戸惑いを感じました。」

(明日から自分にできることは?という問いに…)

「どんなことでもいいので人の目をみて話す」

【7月21日 医療福祉専門学校緑生館】

「小学生のころは障がい者をみると笑っていました。自分と違うところが沢山あって、とまどっていたのかもしれません。
小学生くらいの子どもに難しいかもしれないけどい、障がい者のことを教えて、障がい者のすごいところをたくさん知ってほしいです。」

「今の社会で、健常者が障がい者のためにすべてをゆずる訳ではなく、どちらもゆずり合うことが必要ということにもすごく考えさせられた。」

「人間って一人だったら限界があるとおもいました。たくさん人と関わっていくうちに、よい関係が築けていくと思いました。」

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