【ご報告】身体的にバラエティあふれる人たちの演劇公演 ワークショップシアター「ガラスの動物園」 福岡公演/東京公演

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身体的にバラエティあふれる人たちの演劇公演 ワークショップシアター「ガラスの動物園」
1月23日、24日、25日 福岡公演
2月1日、2日 東京公演

満員御礼にて無事、幕を閉じることができました。

 

2017年7月のトークセッション「すっごい演劇のつくり方」の中で、
稽古方法をご紹介するデモンストレーションの部分で生まれたワークショップシアターという手法。

今回はその手法を洗練させ、
稽古の様子(ワークショップ)から本格的に演劇(シアター)になっていくという一味違った舞台を上演することができました。
 

ワークショップの部分は、
福岡公演ではいつものニコちゃん劇団のメンバーが、
東京公演では、「シューレ大学なんあり企画」のみなさんが担当してくれました。

稽古自体をワークショップと捉えることもできるのですが、
色々な場所に行って稽古体験をしていただくという意味でのワークショップでもあります。

少し複雑で、初めて観た方は戸惑われることもありますが、
バラエティあふれる人たちと演劇をしていきたいという私たちなりの工夫でもあります。
 

シアターの部分では、3名の俳優が出演となりました。

1人はニコちゃん劇団のシニア部の山口恭子。
1人はニコちゃん劇団の車椅子部の廣田渓。
そしてもう1人は、なんと普段はニコちゃん劇団の演出を務める倉品淳子。
年齢も身体的特徴もバラバラな3人の俳優が、いつもの演劇とは違う立ち位置で臨む挑戦の機会ともなりました。

さらに演出は、
ニコちゃんの演劇に初めから関わってくれている座”K2T3 主宰の小島美紀 氏と、
劇団山の手事情社 主宰の安田雅弘 氏。
俳優として走り出したばかりの廣田にとっては、倉品以外からの演出は初めてで、大きな影響を受けるものとなりました。
この数日の公演期間だけでも、廣田の演技には磨きがかかり、
自身の演技や身体的な困難さに悩むこともありながら、大きな成長を見せていました。

 

はじめて観劇された方もいつも来てくださる方も、様々なご意見がありました。
普段のニコちゃん演劇とは異なる部分も多い舞台となりましたが、
多くの方に支えていただき、ともに創り上げた時間は、やはり“ニコちゃんの演劇”となっていました。

 

この演劇を観てくださった方の感想を、少しだけご紹介いたします。

「それぞれの人物のつもりにつもっている思いを想像して、こちらも感動を呼び起こされる感じでした。」

「ワークショップからいきなりドラマに入っていくのは戸惑いました。」

「今回の公演は『演技する』ことには期待していなかったので、うまさにびっくりしました。ローラの『間』が絶妙。車椅子のローラは違和感なくスムーズでした。むしろこちらの方が健常者が演じるよりも自然で説得力があった。」

「ローラ役の人の車椅子のスイッチの音と、歩くときに足の金具の音が聞こえることをコンプレックスにしているというセリフが繋がって、イメージが広がりました。」

「結局ふつうにしゃべれて、ふつうに演技できないと演劇できないとしたら悲しい。少し偏った演劇観を感じた。オンとオフだけじゃない地続きの演劇も手渡してほしい。」

「ワークショップで“体の中から腰を動かすことが大事だ”という言葉が印象的でした。私は何気なく日々過ごしていますが、意識して体を考えたら不思議な気持ちでした。」

「顔や性格が違うように、それぞれの表現の方法も違うと思うとともに、自分がちゃんと表現できているのかと自問する機会を得ることができました。」

 

ご来場いただきました方、応援してくださった方、ご尽力いただいた方、
この公演に関わってくださったすべての皆様に、心より感謝申し上げます。
ありがとうございました!!

 

▼▼▼福岡公演の様子▼▼▼

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▼▼▼東京公演の様子▼▼▼

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主催 : 認定NPO法人ニコちゃんの会 / [福岡公演] 福岡市 / 公益財団法人 福岡市文化芸術振興財団
助成 : [東京公演] 公益財団法人 東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
協力 : 井内純一郎 / 劇団山の手事情社 / 座” K2T3 / 演劇作業室 紅生姜 / Quartet Online / [福岡公演] 九州大学 長津結一郎研究室 / [東京公演] NPO法人東京シューレ シューレ大学
チラシデザイン : 舌間靖英(有限会社ハートランド)
 
第27回ふくおか県民文化祭2019協賛事業

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