ファミリーメンタルサポートの取り組み ― ニコカフェ ―

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ニコちゃんの会では、「どんなに重い病気や障がいがあっても心豊かにその人らしい人生を生き抜く」をモットーに、NICU(新生児集中治療室)を経ておうちに帰っていくお子さんとご家族を支える「ファミリーメンタルサポート」という在宅移行継続支援を行っています。
 

その一環として、
昨年度2018年9月からは、「ニコカフェ」(主催:福岡大学病院/共催:NPO法人ニコちゃんの会)という取り組みも開始しています。
毎週水曜日に福岡大学病院GCU(新生児治療回復室)内にサロンを開き、お母さんたちの不安や様々な想いを聞いたり、これから先について話し合ったりする場を設けています。
また、サロン内には、生まれておうちに帰るまでの流れがわかる展示物を準備したり、在宅での生活について等の情報提供も行い、NICUの看護師さんや地域医療連携センターの退院支援看護師さんと共に、
ご家族の不安を軽減し、より心豊かな在宅生活が送れるように取り組んでいます。
 

この1年間でニコカフェにはたくさんのご家族が立ち寄ってくれました。
カフェと言ってもお茶は出ませんが、お母さん同士で不安や喜びを分かち合ったり、
誰にも相談できないことをスタッフに話して楽になったり、
そうして多くの子どもがおうちに帰っていきました。
 

NICUやGCUにいる赤ちゃんたちは、
少し小さく生まれてはきたものの順調に発育し退院される赤ちゃんから、
重い病気や障がいのために体調が安定しておうちに帰るまでの時間がたくさんかかる赤ちゃんまで様々です。

どのような状況でもひとりの「子ども」という意味ではみんな同じ。

その考えのもと、
ひとりひとり子どもの状況も家庭の環境も違いますが、
それぞれのご家族に一番いい方法で、新たな “家族の暮らし” に移行できるようにサポートしています。

 

ファミリーメンタルサポートとは
 
法人が設立された2012年から、大学病院の医師、地域医療連携センター、そしてご家族からのご相談を受け、病院からおうちへ帰るお子さんとご家族へのサポートを行ってきました。
NICU(新生児集中治療室)や病棟に入院しているときから関わりを始め、ご家族の不安な気持ちや様々な想いに寄り添いながら、退院後のおうちの中のベッドや医療機器の配置、準備等、在宅移行に関することを、退院支援看護師さんと共に支援しています。
そしておうちに帰ってからも、病院にいるときと同じようにご家族の気持ちのサポートや困りごとの対応、イベントへのお誘い等関わりを続けさせて頂いています。これを「ファミリーメンタルサポート」と呼んでいます。
福岡市との共働事業「おうちで暮らそうプロジェクト」(2013年~2014年)内でファミリーメンタルサポートカードを作成、配布し、それが今日の活動につながっています。

 

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