2021年度・2022年度に引き続き2023年度も、福岡市文化芸術振興財団さん(以下財団さん)とanno labさん(以下あのラボさん)とニコちゃんの会の三者で、テクノロジーをつかって障がいのある子どもたちとの関わりについて考える実験的取り組みを行いました。
今年度は9月と11月に、あのラボさんとニコちゃんの子どもたちのコラボレーション!をテーマに、「ゾートロープ」というアニメーション表現を活用したあそびの体験をしました。
また、3年間の取り組みを社会に発信するために、1月28日に報告会を実施しました。
※「ゾートロープ」とは、円盤の上に少しずつ違った “動き”を表したものを置いて、フラッシュをたき、光が点滅した状態で見てみると、ものが動いたように見えるというアニメーション表現のひとつ。
≪今年度の取り組み≫
【9月 おためし会】
あのラボさんがDJのように「ゾートロープ」を小脇に抱えて、ニコちゃん家に登場!
部屋を暗くしてアニメーションの原点に触れるという珍しい体験に、子どもたちもスタッフもわくわく。
【11月 お披露目会】
9月の体験のあとに「自分たちも作ってみよう!」ということで、子どもたちとニコちゃんスタッフが1か月ほどかけて円盤の上に並べるものを試行錯誤して制作。それを11月にあのラボさんや財団さんにお披露目しました!
狙った動きになって誇らしげになったり、思ったのと違うけど面白いと発見できたり、一同天井に投影された円盤を見上げては盛り上がるお披露目会になりました。
【1月 報告会】
3年間の集大成として、これまでの活動を振り返り、社会に発信する報告会を開催しました。35名ほどの参加者の来場により、会場であるアーティストカフェフクオカはいっぱい。これまでの取り組みに参加してくれた子どもやご家族も来てくれました!
藤さん(財団事業コーディネーター)から3年間の概要の報告ののち、定さん(あのラボ)と福田(ニコちゃん)で振り返りトーク。ファシリテーターの宮田さん(NPO法人ドネルモ事務局長)が、小気味よくトークをすすめてくれました。
そして、それを受けて髙石さん(九州大学博士課程)が事例(西村ユミさんの著作)を紹介して、この取り組みを見事に言語化してくれました。登壇者たちも会場のみなさんもかじりついて聴いていました。
今回の報告会は会場参加型ということで、ファシリテーターの長津さん(九州大学准教授)が来場者に2~3人で話し合う機会を設けてくれました。その内容を付箋に書いてもらい、それをもとにさらに登壇者たちでトークを繰り広げました。
2時間半の報告会があっという間に終わり、来場者のみなさんの声がたくさんあがる、とても活気ある時間となりました。
報告会後には、これまであのラボさんが子どもたちのために制作してくれた作品を実際に展示しており、来場者のみなさんが代わる代わる体験していました。
今年度は、まさに過去2年の積み重ねがあったからこその取り組みとなりました。
知らない者同士が出逢い、ゴールはどこか話し合ったり、コロナで何度もリスケしたり、時間はかかりましたが、3年間の中でじっくり話し合い試行錯誤することで、子どもたちの笑顔を引き出せることができました。
そして、報告会を開催することにより、それをきちんと社会に伝えることができ、それぞれの次につながる活動に昇華できたように思います。
これまでご協力いただいた方々、見守っていただいた皆様、ありがとうございました。
**3年間をまとめた報告書が完成しました!**
3年間の試行錯誤や気持ちの変化など、たくさんのことがぎゅぎゅっとつまった読みごたえありの1枚になりました!
是非ご覧ください。
▼▼▼こちらからダウンロードいただけます。
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主催 (公財)福岡市文化芸術振興財団 福岡市
協力 anno lab 認定NPO法人ニコちゃんの会 NPO法人ドネルモ
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