すっごい演劇アートプロジェクト

アウトリーチ2019@南福岡特別支援学校

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2019年9月9日、10日の2日間にわたって、
福岡市立南福岡特別支援学校にて、ダンス×音楽のワークショップを開催しました。
昨年同様、福岡市文化芸術振興財団のアウトリーチ事業として行います。

 

今回の講師は、昨年も講師をしてくださった佐久間新さん(ジャワ舞踊家)と河合拓始さん(ピアニスト/即興演奏者)のおふたりが務めてくださいました。
参加者は、小学部4年生の7名の子どもと5名の先生です。

 
1日目、
まずはみんなで自己紹介。呼ばれたい名前と「すき」と「にがて」。
麺類がすきだったり、はじめてのことが苦手だったり、
おさるのジョージが好きだったり、日曜日の夜が苦手だったり、、、
ひとりひとりの顔をみて、この空間にいる人をゆっくり確認していきました。
そのあとに、佐久間さんからジャワ舞踊の大事なこととして「リラックス」「シンプルなことを繰り返す」を学びました。
そこからは不思議と自然に、それぞれの表現がはじまっていき、
お腹で鍵盤ハーモニカをひいてみたり、顔ダンスやふだんの動きをダンスにしてみたり、涙が止まらなくなったり、
それぞれが自由でいていいことがわかる時間となりました。
 

そして2日目、
寝たままのダンスから始まり、もういっぽうではグランドピアノに触れてみました。
鍵盤をひとつずつおしてみたり、ピアノの中身を覗いてみたり、下に潜って振動を感じたり。
なんとこの日は、ピアノが苦手な子も自ら手を伸ばしていきました。

子どもから仕掛けてきたり、先生たちは自然と抱えている子どもを交換し合ったり、大人も子どもも一緒にはしゃいだり。

アーティストのそばだけでなく、そこここで物語が立ち上がり、
またそれが繋がったり離れたり活かしあって、
ひとりひとりが生き生きと存在する本当に幸福な時間でした。

最後は、ひとりの子どもが「集合」の歌を歌い始め、
真似してみんなで歌いながら真ん中に集合し、気持ちよーく2日間の幕を閉じました。

 

2日とも、ワークのあとに先生たちとふりかえりの時間を設けました。
そこでの先生たちの言葉や感想を、少しだけご紹介します。
この時間もまた、とても豊かなものでした。

 

「学校では体験できないことができた。」
「ルールのない空間が新鮮だった。」
「ふだん集団の場に入ることに緊張する子が、はじめはドキドキしていたけどおだやかな表情で参加できた。」
「アーティストさんに刺激されて、子どもたちと一緒に音に合わせてダンスするのが楽しかったです。」
「生きてるものに触れる、体感できたっていうのが、楽しそうだった。」
「今日は子どもたちからの矢印(発信)が多くあった。」
「もう一度したいと思いました。」

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≪アーティスト紹介≫
■佐久間 新
ジャワ舞踊の公演と指導を行う。
即興ダンスのコラボレーションや他ジャンルのアーティストとの共同制作。障がいある人、ホームレス、高齢者、学校に行かないことを選択した親子などマイノリティの人たちとのダンスワークショップや公演。演出作品に「だんだんたんぼに夜明かしカエル」「ノムラとジャレオとサクマの問題行動ショー」など。共著に「ソーシャルアート」(文芸出版)。
佐久間新氏ウェブサイト
 
■河合 拓始
ピアニスト・作曲家・即興演奏家。幼時よりクラシックピアノを学び、1987年頃から即興演奏を始める。ピアニストとして、現代音楽コンサートと即興演奏ライブを中心に、作曲、トイピアノや鍵盤ハーモニカでの演奏会、朗読や舞踏とのコラボレーション、ことば表現などは多岐に渡る。東京で20数年活動後、2012年より福岡県糸島市に居を移し、九州・関西・東京・欧米で演奏している。2011年ニューヨークでのトイピアノ・フェスティバルに招聘参加。CDも多数。
河合拓始氏ウェブサイト

 

主催:認定NPO法人ニコちゃんの会 /(公財)福岡市文化芸術振興財団 / 福岡市

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