7月12日~15日の4日間、
「身体的にバラエティあふれる人たちとの演劇のつくり方」、通称・裏方講座が開かれました。
参加者は5名!と超厳選された人のみ!
この山笠・選挙期間の福岡に、観光ではなく演劇のために、なんと沖縄からの参加もありました!
参加者の方には4日間、ニコちゃん演劇の俳優にぴったりとついて、演劇の裏からも表からもつくり方を学んでいってもらいました。
他にオブザーバーとして受講希望をされていた3名の方に、この講座を俯瞰してみてもらいレポートにまとめてもらう役割を担っていただきました。
12日(金)には、みんなで知り合うためのワークショップ
13日(土)は、俳優と参加者とニコスタッフの3者で、のこり3日間をともにするグループをつくり、
移乗などのケア講座、そして食事介助を含む楽しいランチの時間とシーンづくり
14日(日)は、シーン作りと、ショートストーリーづくり、そして構成
15日(月)は、練習・発表会
と濃密な4日間となりました。
参加者には障がいのある人とかかわったことのない人もいれば、
演劇の現場に携わったこともない人もいました。
しかし、電動車いすの使い方から、マッサージに食事介助、車いすからの乗り降り(移乗)、人によってはトイレ介助まで、
そして何より、コミュニケーション、と学ぶことは盛沢山!
さらに、
一緒に身体や言葉をつかったワークをしたり、シーンをつくったり、
ケアや生活をもとにショートストーリーという小芝居をつくったり、
たった4日間とは思えないほど、俳優と参加者の距離は縮まっていました。
まさに、身体的にバラエティあふれる人たちとの演劇の現場は、
“ケア”だけでも“演劇”だけでもなく、それぞれがお互いの領域を越え、一緒につくりあげる現場です。
俳優、参加者、ケアスタッフ、見学者、演出家、障がい者、健常者、高齢者、、、、
色々なカテゴリを越えて、
それぞれの個性の発揮された関係性のもとに、最終日の発表会ができあがっていきました。
参加者のみなさんは、身体的バラエティのあふれる人の一人となり、多くのことを感じとってくれたように思います。
本当に、たくさんの嬉しい出逢いに恵まれた裏方講座となりました。
以下に、参加者の感想と、
最終日の発表会観劇者の感想を少しご紹介します。
≪講座参加者より≫
「お互いにやれることを探り、アイデアを出し合いながら相談することの大切さがわかった。バラエティを持つ人々と作品を創ることで予想を超えるものができることを体感した。」
「一緒に作品をつくる中で、私でも介助できるし、むしろ最初は丁寧にビビりながら足をひっぱったりしてたのに、気付けば時間もないし雑になってた。(良い意味でこれぐらいは大丈夫、大丈夫じゃなければ言ってくれるし)」
「相手との信頼関係が、一緒に過ごす中でできてきて、『関わるのが恐い』→『関わっていきたい』へ変化しました。」
≪発表会観劇者より≫
「障がいの有無にかかわらず、ドラマに取り組むプロセスが、そのまま観てとれて、そこが魅力的に感じさせられました。」
「障がいを持った方と接する時に、つい身構えてしまいそうな時にも、普段通りでいいんだ!となんだか自信を持てました。」
「支援者と車いすユーザーの方との自然なコラボレーションが、このような“みせ方”もあるのか、と色々と発見がありました。」
主催 : 認定 NPO 法人ニコちゃんの会 /(公財)福岡市文化芸術振興財団 / 福岡市
共催 : 九州大学大学院芸術工学研究所ソーシャルアートラボ
助成 : 平成31年度福岡県障がい者芸術文化活動推進費補助金
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