すっごい演劇アートプロジェクト

少しずつ自由になるために#08

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9月20日、
今津特別支援学校で岩下徹さん(即興ダンス/山海塾舞踏手)の身体表現ワークショップ「少しずつ自由になるために」を開催しました。

岩下さんの他者や空間との境界がなくなるような洗練された身体の動きと
ちんどん「鈴乃家」の新井理恵子さんと森田三恵さんのおふたりの自然に身体が動いてしまうような楽しい音楽によって、
障がいのある子どもたちが心身ともに開放されていく時間となりました。
 

2009年から毎年様々な場所で行っているこのワークショップ、今津特別支援学校では3回目となります。
回を重ねるにつれて、子どもたちが自ら動き出す時間がどんどん短くなっていきます。
はじめて今津特別支援学校でワークショップを開催したときは、
子どもたちも緊張していたり警戒していたりしていたのですが、
3回目となる今回は、体育館に入った瞬間から今か今かと岩下さんと踊る時間を楽しみにしている子どもたちの顔が印象的でした。
 

岩下さんのナビゲートで2人1組になったり、前に出て踊ってみたりと、ワークショップは進行していきます。
しかし、そんなナビゲートお構いなしに、岩下さんのソロダンスの時に、いつの間にかひとりの男の子がぽてぽてと出てきてじっと座って見つめていた、かと思いきや・・・気付けばそれは、紛れもなく岩下さんとの二人のダンスになっていました。
子どもたちは非言語の関わりを大得意とします。
つまりは饒舌なセリフでも巧みな身体の動きでもなく、ささやかな音や動きによる“空間”を創り出す力があるように思います。
その空間を一緒になって創ることも、少し引いて観ることも、
いつもの日常とは離れたなんだかドキドキする時間がそこにはあります。

 

全校生徒と先生とそしてニコちゃんボランティアのみんなにとって、
この時間は1年に1回のおたのしみです。
1日のワークショップの中でも少しずつ、
そして1年を通しても少しずつ、私たちが移り変わっていくのを感じます。

また来年、みんな自由に、それぞれの速さで成長していますよう。
 

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主催:認定NPO法人ニコちゃんの会
協力:Selbst(ゼルプスト)、福岡市立今津特別支援学校

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