【ご報告】身体に障がいのある人のための俳優講座#04 しゅわクラ

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6月23日~25日、
身体に障がいのある人のための俳優講座#04」のしゅわクラを開催いたしました。
2018 年の新作に向けて新しい人材との出会いを求め、電動車椅子を使用する方、手話を操る方、そして特異な身体をお持ちの方を広く募集いたしました。それぞれクラスをわけて、「走れ、メロス」をテーマに3日間×4回の講座を開催しています。

 

第2弾は、しゅわクラ!
聴覚障がいのある方も含めて6名の手話を操る方と演劇経験者1名で計7名の参加でした。
23日(金)にはレクチャー・グループワークでショートストーリーづくり
24日(土)にはしゅわダンスとシーンの創作
25日(日)には構成・発表会
と少し予定が変更になりつつも進んだ3日間でした。
 

手話通訳の方には来ていただいていたのですが、会話や演出がヒートアップするとなかなか間に合わないため参加者が通訳をする場面もありました。またそれをそのままシーンのひとつにしたり、かと思えば通訳で来ていた人も演者に交じっていたり、、、
そんなふうに役割や意味合いが反転していく実験演劇のおもしろいところがたくさん見られた回でした。

それから、ニコちゃん演劇の俳優と今回の聴覚障がいのある参加者との、休憩時間のやりとりから生まれたシーンがあります。ホワイトボードに筆談で会話していた様子がなんだか魅力的で、そのままあらすじの説明シーンになってしまいました。
手話自体がただの記号ではなく感情が伴わないと意味が見えてこない部分があったり、人によって言い回し(使いまわし?)が違ったりするところが、あまりにも演劇的なので、筆談と手話を組み合わせることでとても面白いシーンになっていました。

人によって差はありますが、音に触れず手話という全く違う言語を使うということ、その方々と演劇をするということ、これは私たちに新たな気付きをたくさん与えてくれるものでした。感覚の違いや表現方法のお互いの得意分野など、この“差”というものにこそ切実さや面白みが潜んでいるように感じられる時間でした。
 

最終日の発表会には、聴覚障がいのある方を含め10名の方が観劇に来て下さいました。
3日間でつくったまだまだ荒削りな作品ということもあり、
やはり聴覚障がいの方にとってはわかりづらい部分が多々あったようでした。
「(目が)大変だった。」や「手話が見えにくい」等のご意見とともに、
「字幕ではない手話で観るのはとても斬新に思いました」「言葉の意味と人間の身体や行動の意味を考えさせられた」等の感想もいただきました。
 

今週末はついにでんクラ!AとBの2クラスあり、どちらも最終日は発表会になっています。
来年の公演の要素がたくさん散りばめられる発表会を是非目撃してください!

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主催 : 認定 NPO 法人ニコちゃんの会 /(公財)福岡市文化芸術振興財団 / 福岡市
協力 : 九州大学長津結一郎研究室


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